昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

錠剤

強がらなくても良いよ、悲しいときは、悲しむべきだ、と、歌う女、思案する先に摩耗された精神と、あらゆる連帯感を繋ぎ合わせたニューロン、火柱を目印に、ムジナと旅した数年間、驕傲な街に住まう恬淡な花嫁、愛した記憶を結ぶ鳥たちの嘴、共感性を破棄して、宇宙規模にまで膨れ上がった愛の行き場所、不貞の夜空と、余罪を攪拌させた闇、幼稚な気管支にからまる冬、飛行機と一緒に飛んでった命、不吉なデータを読み明かす動機、今どこを旅してる?浮かんだ台詞がそり返り、自らを飲み込むまでの数秒間、まとわりつく描写と、食い込む後先、本質を唱導する君、詩的な動きの犬たち、耐え難い喪失感を複製して、同じようなセリフを吐いて、意味を誤魔化しながら、淘汰されないために、どこまでも、孤独な帰り道を、ひとり帰る返り血を浴びた、いつだったっけ?あの後、十数日過ぎた後、思議の果てに範疇は撹乱され、前衛的な消耗品として、群像に吐血を繰り返す犬のはらわたの気分で、分散される意識から逃げ出して、乖離した先では、理解を超越したような、超同一化の果てに描く私欲の屈折した絵画の中で産卵された海亀の夢魔、球体や球根の青、ムカデの足の中でのサイクル、棲み分けられた世界との同化は遠慮して、殴られた衝撃から、爪で擦る雪、遊星と巨木、全ての割合とは、このように、よくわからないもの同士がぶつかったり、混ざったり、嫌いあったりした先に生まれる確かさの足枷を外して、はじめて世界との融合による恒常的な高揚感により結ばれる全てのエナジー、優柔不断な人類との断裂、被害者意識ばかりの豊かさやらが支配する政治的なものに擦り寄る一切からの離脱。