昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

木の音

生活音だけが響き、空腹を拡散するだけの部屋で、複雑な進路や、悪魔めいた信仰心などを、なぞる指先の光、改ざんされた過ちも粛清され、クシャミをする鳥たちや、約束を突き破る角や、躍動する真理などなどを、補足するための、よく喋るうるさい口や、供犠により運ばれていく少女のまどろみ、幼稚な会社から流れてくるステレオタイプな鼓動、詰られる今に現れた隙間からこぼれ出る物語り、退廃的な焦燥感に寄りかかるニセモノの価値や、勝手気ままに愛して、快活さを損ない、憎しみばかりにすがる君の症状、悲観的な観点やヒッグス粒子、ブランドものの鞄に、よく燃えるキャンドル、君が幼いとき、積み木や罪を重ねていたころ、たらい回しにされていた、虚空の子供時代をカラフルな唐揚げに変化させるマジシャンたち、蓄積された苦悩の濃度や、脳幹に突き刺さった雷、卵黄がきらめく生々しい食卓や、証拠もなく、モヤモヤした日々の彼方で加点されるものにより、空しい熱に侵され、散々な日々を加速させ、あっという間に過ぎ去る命だ、何したって、何かが大きく変化したって、実際は、小さなことに満たない的な高圧的な説教が飛び交う現実性を破棄し、伝説の勇者として生きて、誰彼構わずに迷惑をかけまくってでも、無邪気に生きる君の表情には、純粋さのようなものが、たくさん詰まっているのであり、あらゆる方法から放逐されても、しつこく食いつくような自己愛や誇大妄想を身籠り、見境なく全員を愛するような貪欲さを手にして、無機質な世界に色を塗る。