昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

支配的な気配

早い春を願う者、それほどに、早い春の訪れを願うが、長く厳しい冬こそ重要なのだ、と、語る森の王、あらゆる不躾な者を排除する機械の門を通り抜け、デジタルでカオスな社会にこじつけられた法による連帯感、加算される道理により、大通りは封鎖され、保守的な理想にだけ帰巣する鳥や、想起するほどに、何かの面影に押しつぶされてしまった君の上に乗っかる思いの岩は超巨大で、出鱈目な大きさに圧倒されている私は、スニーカーの紐をギュッと結び、一目散に逃げ出し、惰性で引き延ばされた関係は間延びし、もう、近付くことも出来ないし、修復も出来ないし、出来ないことばかりだからって、諦めてばかりはいられないし、答え合わせしても、そこでの正解などが、世界を作り上げている、と、勘違いしているような輩が示す差異などに騙されずに、退嬰的な奴らが敵対視されても尚、新しいものを出迎え、変化を厭わずに、この、わずらわしいだけの現実に彩りを与えるためだけに、何とか生き長らえてきたようなものであるし、あらゆる理由をほじくり返しては、利己的に責め立てるだけの、堕落した君たちの可変、変声期を飛ぶ飛行機、ガジュマルの木の根っこのふくよかさ、さびれた記憶に住まう虫、報いばかりを謳うような、俗悪な主観から生えた草、培う意味が御身を飛び出し、宇宙との同化や調和や総和を目指すよりも、何か一体化とかで誤魔化すことは辞めて、この、絶対的な虚空や、孤独すらも愛する弱さと強靭さが入り混じる朝焼け、ドラムロールが延々と流れ、戦争孤児たちや、抵抗勢力やらが入り混じる体系をも超越するために、全体主義が垂れ流す愛を裏切り、自らの純粋な愛に戒律は要らず、すべては、一貫した不潔さを靡かせながら、あたかも、自分だけは、正しいなどと、厚かましく世界に住まう輩が謳う価値には、姑息さや悪意により、汚れ切っている。