昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

縫い付ける

古本に詰まった手の温もりや思い、集中することにより生まれた虚空や、今の強度を保つために、めくるページや、瞬間的な閃きをたずさえ、やや、濁った世界を濾過するために搾取されるために、刷り込まれた教育や、犠牲になるための正義を振り払うために、読み込むものが、脳内を泳いで、栄養か、栄華に変わるまでのアイロニーを脳内で構築して、この、妬ましい現実に虐げられる前に、健気に今を飛び越えて、整合性すらなく、ただ、ひたすらに無駄口を叩いたり、平気に誰かを裏切ったり、いくつかの試練を乗り越えたからって、涅槃に行けるなど、と、騙るような輩を無視して、神は、物質であるのだ、と、宣言した科学者の肩に乗るカラス、街路樹にたまる落ち葉の屍、罵声をあびせる人々の蒸れた匂い、粛清や祝祭のカオスや、価値観の違いにより別れた二人の間に生まれた溝、人を濡らして困らせる雨のような男、肥大化する太陽を尻目に、溶けていく大地に、ありがとうなどを告げて、訂正されるだけの日々に訪れる過ちなどは、どれも真実味はなく、ただ、何かに縋りたいがために、依存する罪や過ちや誤りなどを自らに課せては、自分を正当化するために、誰かに擦り寄っては、誰かを破壊するような、自己愛的な歪みを取り除くことは出来ないから、孤独に散歩道を貶す哲学者のセオリーや泥濘、電気的な愛やら、飢渇する毎日や、コード化された身体から発生する曖昧な憎しみを書き換える。