昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

明快

平凡な夢を食べる蝶、蛹からトランス状態であった私をあやす誰かの轍、回転する星座やひらめきの仮数、紊乱な唱導や、アンニュイとしたガラスからのぞく腐敗した表情、乱立する消費的な感情が眼前にひろがり、母譲りの闘争本能でぶつかり合い、陰鬱な終わりに迫るハッシュタグの膿、痩せた彼女の肋骨、行方不明の君の不満、周辺にちらばるマニュアル、愛したはずの君の抜け殻、あとは、全て終わったことであるから、ばっさりと切った髪の毛をとかす指先、さんざめく動悸が延々とひろがる公園、未熟な観念が渦を巻いて、制限を持たない月日から産まれた主演の君、見窄らしい星たちではあるが、よく見れば、どれも個性にあふれているし、いらだつだけの人々が唾棄する憎悪の騒音、プラスチックみたいな感情がもたらす闇、晴れた隙間から飛び立つ蜻蛉、ボウフラたちが浮かぶベランダの植木鉢、懐かしい修羅を吸い込んだ正夢、正気でなんかいられるわけもないし、いらだってばかりいるし、いつだって一人だし、だし抜けることすら出来ないし、と、泣いている君の褥、懐かしむ動機が錯乱して、犀利な感覚だけで永遠を突き抜けて、瞬間的な命だとしても、生きて貫くなんたるやが、今に迫り、偽物のものをすべて薙ぎ払うための、ぷるぷるとしたプリンみたいな世界を愛しはじめる。