昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

騒音

憎しみのエントロピー、ザクザクと切り落とされた観念が転がる収容所、自国を守るために潰えた命が形成する確かな世界の表情、結ばれていく行方や、生じる分断や、所持する言葉、分裂していく意識が、次なる宿主を見つけ、新たな人格を、次々と形成していく間に、アイロニカルな文明が排除したアウトサイダーたち、儀式的な格納庫に眠る古代兵器や、悪魔めいた輩が謳う原理的なもの、よそよそしい君の悠遠に住まう原典を守る防人、忘備録に攪拌された美意識が、ニヒリズムを携え、運命的な消費や照査を繰り返し、狂気を抱え込んだ肉体が吐き出す饐えた香り、浪費的な教祖が描いたシナリオにより、萎びた意識は、陰鬱な強度を保つために、ネガティブな呪詛で、信者たちを挫いていく先々では、対立や軋轢ばかりが今を引き裂き、歪な思想が企てる惰性な世界が打ち出した正解により、騙されていく民衆、搾取されるだけの私たちの轍や、野晒しにされた身体や、災いを乾かすために、奔走する時折、瀕死の状態で受けた受胎告知、ジュラ紀から蘇った恐竜たちが蠢く交差点や、わずらわしい自己を超越した先では、あらゆる愛が透過させる世界、すべてを栄養に変えるためには、すべてを愛さなければならないし、愛という技術を用いて、次々と、世界を押し広げていかなければならない。