昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

情動

鉄の国に向かう涅槃からの電車、些細な電気信号により、動かされてしまう指先、誰もが、この箱庭の中では、決まった動きしか出来ないし、操作されているだけに満たない日々の中では、何がな叶うだとか、何かになることなどは、所詮は、決定事項なので、あるなど、と、ニヒリズムに占領されていくだけの、曖昧な記憶や記録を排除して、情報に繰り返す嘔吐と、改ざんされるだけの、数字の世界を通り抜け、飛ばし飛ばしに現れる、新たな顛末や、そこかしこに現れるアイロニー、ロジカルな侵攻を跳ね除け、自らの意思で生み出したであろうものですら、現れた途端に、誰のものでもなく、誰かのものであり、自分のものであるし、誰かのものでもないような、反証やら、反社会性やら、瑣末な状況やらを、攪拌するためのミキサーとしての私や、猫は、猫として自らを認識しない限りは、全ては、猫である、と、認識する的な答えの誤りを覚醒させるために、哲学を執り行って来た幼少期からの私の問いや、抗体を持つ宮沢賢治との対話や、空から降り注ぐ言葉や文字や、消化しきれない思いの遥か先に止まる鳥や、そこかしこに現れる疑念や、犠牲的な観念に寄りかかる上の空の自己や、ジレンマやゾディアック、圧力やら軋轢をハンマーで叩く鍛治職人の強靭さや、最たる意味をなくしては、自らの存在理由という足枷を取り外して、数万年が過ぎた頃、ここでの愛の配下として、契約を謳うものを解約して、全てが孕む曖昧さに、査定を繰り返す愛に似たようなものの全ての妬ましさを飛び越え、雇用やら、恒常的なものから超越して、上下左右や、雌雄なんてものを、決め込むよりも早く過ぎ去る光よりも速い電車の中では、カタルシスに至るだけで、懈怠せずに、老いることもないから、この身体から解き放たれた先が、本当の人生の始まりなのである。f:id:jibmfmm:20231106062105j:image