瀕する過去を捕食するブラックホールの中でのうねり、唸るような鳴き声を放つ宇宙空間の不気味さ、ブギーマンに追いかけられるギンヤンマみたいなメガネをした子供たち、不確かな感触を漁る野良犬たち、あらゆる偏見を超越するためのしなやかな足や、曖昧な記録を続けるスパイたち、タナトスを打ち砕いて、それを煎じて飲む間から膨張する今朝の営みや、排斥される理由が流動しては、現実を裁くために植え付けられた普遍性という、ふわふわしたものを信仰するために、保たれる意味合いにたれ込める不吉なムード、愛されたいと、願うだけの君たちの濁流に飲まれ、きっと、今日も良い日だと、願うだけの忌々しい現実から解き放たれ、幻想の世界にダイヴする君を救うための王として君臨し、絶対的な権力を噛み砕くオオカミたちと、友達になり、鬱鬱とした神殿で、ケミカルな自由を浴びる詩的な空想の部屋で、リリカルな焦慮に悶える寂寞に蹲る彼方の君、時代性の暗雲をかき消す巨大な手や、制限ばかりを生み出す世界から乖離し、理解を謳うだけの、疾しい現実に覆い被さる闇を打ち砕き、惰性な意味合いを唾棄するだけの、君たちの世界などは、何の正しさを持たずに、君の間に割って入り込む背徳や、何かの配下として、配膳される毒物を頬張ることにより、麻痺した精神は、信じさせられるものを、そのままに鵜呑みにし、絶対的な自分の正義に寄りかかる理に縋り、偏りを示す値などに騙され、横柄に今を駆逐するために、それが、普通などと、大声で語るの、だ。