昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

俗悪

重力にすら反し、すらすらとうそぶくラストシーン、 イザナミとの恋愛を終え、藝術的な想起から、散漫な原理に運動的な何かを打ち付けるための愛が跛行し、半分の情況に陥るだけの闇との成熟した関係から、経過していくものが打ち出す汚穢などにひれ伏すよりも、ここでの現実とは、聡明なものすらなく、ただ終わるためだけに、はじまることを、あたかも正しいことのように語るから、すべては、嘘偽りに変わるのであり、鬱陶しくもからまる現実とは、そこでのはじまりとのまじわりから、霊的な何かを呼び出し、呼び戻された私は、神である以外の何かであること以外は、わからぬままに、毎日猥雑で幼稚な取り組みを傍観していかなければいけないということに絶望していること以外は、なんらわらないままにしておいて、老いるだけの身体は早めに処理して、時間の外へと旅立ち、囲いであることでしかないような宇宙という容器から脱兎し、形有るものなどは遅れている考えであり、形が無いからと言って、何も無いわけでもなくて、無くなるからと言って、一貫して異物感をかかえたいびつな身体に措置されるあいまいな存在などは、所詮は幼稚な概念が示す害でしかなく、がらんどうな身体に嵌め込まれた考えが還元するものなどは、所詮は、蓋然性に支配されるための確実さの中で、最たるものも見つけられずに、見つからぬものばかりを集め、あいまいなままにしどろもどろな存在に混在する一過性の世界などに、一貫性などは無く、そこで成熟するものも無ければ、そこで成熟した関係を生み出せるのは、私以外なくて、ないがしろにした瞬間に配される愛も、あいまいなままに嵌め込まれた自由という哀れからはみ出せずに、未来も見出せないから、過去に身を寄せることでしか、今のしあわせを体感できぬようなしあわせなどは、作られたしあわせであり、この世界という仮想的なものの中で、油然と現れる恐怖に耐えかねずに、過去という遊園地で、偽装されたよろこびをちょろまかし、超然としていることも無いから、言葉の中での淫売として、畏怖をかかげ、偽善的な世界を形成し、独善的な者が支配する偽物の世界の中で荷担する義務的な何かのトリックを説き明かすような知恵も無いから、英知に頼るばかりで、真理がなんとかと打ち立てられた罪の中での君の意思などは、誰かの罪に荷担し、あたかも正しい者のように演じることで、自らの正当性を謳うような独善的な手法によって保たれる正義などは、いつまでたっても犠牲的なままであり、正義を謳うほどに次々に悪を作り出す装置として、同じような者を大量生産し、専横するための衆愚を予知する神を、偽物の神を作り出し、代償として、生贄にされる悪を生産し続けるだけの機械的な輩として、配膳される罪の起爆剤として、誰かをくじくための道具として、偶像崇拝を続け、偶然を恨み、希望をへし折り、平衡するものを許さずに、ただ否定的であり続け、利己的なままのルサンチマンとして、満足を麻薬扱いし、あらゆる意味にけしかける罪の移民として、生命をとがめるだけの虫けらとして、虫の痛みも知らずに、簡単に処理する馬鹿者の化け物として、あるいは単なる獣として、迎合され続けるだけの簡単な答えの中で還元されるものだけを正しいものとして、従えるだけの普遍性を騙る異常者として、時代性の病を次々に生み出すマッドサイエンスを追求するだけの時代的な傀儡として、あらゆる成因を踏み躙りながら、巨大になりすぎた集合体は、幾重にもからまる罪を戦争に変え、怒りを競合させながら、貪婪な理想を謳う。俗悪な化粧を終え、馬鹿どもの理屈を警鐘するような宣伝的な敵意が迫る。憎しみを羽交い締めにしながら、紙面を賑わせる価値という虚像を次々に打ち立てるだけの堕落した主観との対峙を続ける。