昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

怒りの波形

怒りは転化し、確かな観点を奪う。保身のためにつむがれた、形式的な言葉に死滅する星たち、あらがう刹那に捕食される夢たち、立場をとるために、途絶えぬ妄想により、磔にされ、処刑された人々の憎悪の炎は消えることなく、延々と世界を破滅に追いやると、ペシミストが語る世界などは、自らの中での世界であり、大きな世界を見られずに、自らが見出す世界だけが、あたかも確かな世界のように語られ、カタストロフへと導く噂から、ウソの情報を撒き散らし、ウイルスに変わった情報は、皆のこころを占有し、有する過程に募る苦しみなどをうたいながら、たゆむ世界は、平和を保とうとするが故に、苦しむことに専念する。荘厳な結晶を集め、私たちは確かさを足枷に変え、世界を狭めながら、センチメンタルにひずみ、リズム感を失いながら、動き続けることだけが、生きているように語られ、出かけては納めて、あらゆる悲劇を透過させるために、現在を写真の中に閉じ込め、日々に酩酊していく。過激な疲労感をたずさえ、アナログな季節に結ばれる慎ましい愛が報われることもなく、疲労感をさえずり、孤独を超過していく。延命されるだけの記憶を蛇行し、頼りない日々を黒く塗りたくり、現実を補修し、高揚感を繰り返しながら、ほどよく現れる愛をたしなみながら、ただよう意識は、軋みながら、ただ長いだけの日々に堕落せずに、幼稚な羽をもたけ、淡々と進む今などは、暇つぶしなのよと、写真に収められるものだけが、正しいもののように語られ、懐疑的な今に期待感もなく、モラルもないからこそ、何かを正しくしようなどと、強制せず、自由をうたわずに、現れるものを、そのままに愛する。