昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

連綿たる瘴気

逢魔の大気が迫る、不倶戴天の敵を謳う奴らの墓場からノスタルジーな季語が荘厳に傷つけた大地が血合いされ、乾いた地にはなにも育たずに壮大な戦争が生み出され、治外法権になった世界は化石のようだね、とヨダレを垂らした超巨大な猫と、ノコギリを持った痩せた子供たちが孤独を請願し、たつまきに乗り帰宅する母たちの呪詛がなびいて、プレイヤーたちを箱庭に配置し、呪いのためのワラ人形に変える呪文か飛び交い、門外不出のウイルスが跋扈する憂鬱な大気中には、対比されていた価値は死滅し、なすりつけられ、神の代わりにされていた物自体が破滅し、時代は汚穢に変わり、宇宙からは悲劇的なサイレンが鳴り、馴染みある悲しみにより大地は延々と汚され、書き換えられてゆく思い出を引き延ばすための歌により、そこに磔にされ、すべての罪をなすりつけられた人々の報いを受けるとか、と言い放つ退屈な議論よりも、この混迷を突き抜けるために多面的に敷衍させ、この痛みや不安を昇華させるための弁証法的に対話し続ける先に、君たちのことも少しは理解できるようになれるのかな、と叶わぬものを用いて、今に縛り付けるだけの理不尽さがリフレインして、心を枯渇させるから、より狡猾に、効果覿面にするための免罪符なんかを配り歩いて、あいまいな差異により、この命はくたびれ、儚く散る前に、私の信念は決して揺るがずに、許しを請わず、短絡的に打算するだけの運命や宿命にすら反し、この命は刹那に消えゆくだけであるし、そこで屈従せずに、なに不自由なく、ただ自由すらもいらず、徒らにさまよいながら、唯一の存在であると定められる以前に、私は私であることだけをよろこび続けるのであるし、あらがう先に現れる些細な苦しみすら、よろこびに変える者である、と宣言するマルクスの夕餉。