昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

街並み

コンクリートの上という宇宙を旅する梅雨のナメクジ、ディストピアが生んだ感情によりがんじがらめになった記憶中枢を破壊するための物理学の雨が降り、意識をガラクタに変えるための散文が超克する世界と呼ばれているだけに満たない世界と言われるものに反し、頭蓋からあふれる言葉を文字化けさせながら、簡単に消費されるロボットのようであった私たちの殻を眺め、慟哭している。はびこるルサンチマンをキャリーしながら、乱れた呼吸を整えて、制限ない愛を吐き出す大きな口が吸い込む大気や怠惰な友達たちの嘔気、応用されるだけの屈折した君の歪な真実に突き刺さる無意味さを収容するための施設の中で、仮説を唱える学者たちのシンドロームや、浪費され続けた君の薄皮一枚の身体からあふれる意思のような何かの気配や、排斥される苦痛を照合するための瀕死の状態の世界だ、カラクリを止める巨大な手についている高そうな指輪を見つめる君の子供の夢の背景、虫けらの僕と卑下する君のコア、声色もいいが、意識は何か遠く、どこでもないところをかいつまむ鳥たちのまめやかな表情や、トリチウムに汚された海や、取り止めのない日常を書き起こし掘り起こす考古学たちが訴えかける歴史、意識の駐屯地に居るギャングたちの残忍さ、ラスタファリズムを推奨し、自分には刃物は向けない故に伸ばされたドレッドヘアー、鉄のような意志、あらゆる意識の集合体、無知な君の位置、大衆的な回路、いつも流れている血、理不尽な君の罪、重複する思いを複製し続ける貧相な君、勇躍する先々で芽生える真実、思いの影が苔むして、この意思に往復する死を横柄に乗り越え、新たな身体を出迎え、滑落する意識が高揚感をたずさえ、暗澹とした今に希望を与え、食い込む忌々しい現実から跳躍し、紊乱な思いから濫觴する物事が林立し、ささやかな今をまめやかに愛でる君の横顔も現実味を喪失し、この流浪し続ける私は、災いをも超越し、新たな試みをたずさえ、延々と現れる新たな意味が想起する者として永遠に老けないで生きるために世界を食べる。