昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

ネットワークの汗

生活の温もり、蝉の抜け殻を蹴飛ばす散文の屑、浪費的な夏の高揚感、即座に翅が生えて、夜の末路をとびかう羽虫がコツコツと街灯に当たる音、ねじれた感情が落書きするネットワークの嘘、ニヒリズムに食い込むあいまいなひとときに継続される苦しみと謝罪、死の音と湿った褥、ねんごろになった年月に不協和音が嬲る祭り、詰る先々で錯雑とした観念を和ませるために私たちは教養すら捨て去り、些細なことに興奮しては、幸福論などを促し、餓死寸前で助かるこの命のありがたみと、ありがた迷惑のあいだをさまよいながら、泡沫をなぞる恐怖の顛末、たちまちは弾けて、利己的に転嫁していく理不尽なものが乖離し、そばだつ思いがやがて選民思想なんかを捕食して、誰もが何かを支配することを放棄して、単なる愛なんかをうたわずに、奪われるだけの毎日から逸脱して、ただ抱き合うためにためらわずにただ愛することだけに専念するという夢物語を実現するために、この地に降り立ち、血を流しながら、時を折り畳みながら、淘汰されずに、臆病であることが病理を生み出すことを批判的に乗り換えるだけのフラクタルであることを求めるだけの忙しい日々に迫るウイルス、ショービズに中指を立てて、馬鹿どもが促す正解や世界から抜け出して、抜き足差し足で明日を無慈悲に消費して、商売なんてしたくもないから、星と共に改ざんする日々にさんざめく思いが逃避を続け、つたなく幼稚な日々に飼われる意味なんかを問わずに、とどまることなく突き抜けるためだけに、この命は引き伸ばされたり、突然遮断されたり、滔々と促す時折に結ばれる理由が自由に飛び交い、狂った自律神経を舐る深閑な部屋、加工されるだけの写真の中で分裂していく意味と君、季節の機嫌を撫でる指、夕闇に攪拌されるアイロニカルな心、言葉を収監する民、こだわりなんか捨てて、着たいものを着たいように着ることの重要性、制度をふやかして食すことが愛、そのことにより露になる自由という意味。