昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

起床

声を荒げて飛び回るカラスの抜け毛、ケセランパサランと豆乳が混ざって出来たキャンディー、林立する意識をかいつばみながら、凍傷を癒す神、街路樹に吊り下げられた縫いぐるみの抜け殻から産まれた子供たちの楽園では、ふるさとを滅亡させるための計画を練る大人たちの手により、虐待が繰り返されており、楽園とは名ばかりだね、と子供の狼がカンバスで油絵を書いてる草原のプリミティブな焦燥感により、走り回るレゲエシンガーたち、悪魔みたいな肖像画を食べるために、狼には絵を描かせているだよ、と胡散臭い坊主どもの、金ピカの寺では、エクソダスを歌うボブマーリーが御出迎えしてくれ、くたびれた花を摘んでサンダルにしたのを、上手に履きこなす若いだけの女が、と罵声をあびせるバカみたいな男と、コケティッシュな公園で会える日を待つ君の会いたい人とは、もう存在すらしなくて、その存在の外には、せいぜい君だけが収まる空間だけがそこにあたかも、有るように混在して、世界は泣きたいだけ泣き続けるのだ、と哲学的な匕首により介錯を受け、治らないキズを抱えた君、憎しみばかりを倍増させ、情愛を錠剤に忍ばせ、それを飲んだ途端に愛により鈍磨になるか、はたまた宙を駆け巡り、そのまま外宇宙にまで昇華し、向かう所敵なし状態に至るまでの軌跡を宿した借り物の身体、路肩に沈む昨夜をつまみに酒を飲むクリスチャン、ネカマたちのアイドルが踊るブルーライトに塗れた脳髄をストローで、ちゅーちゅーと吸い上げる仮面の男の脳内では、際限ない快楽が破傷風を抱え、過敏になった意思は赤道を越え、やがて産まれてくる子供たちの賢者になるために、強靭な足取りで突き進み、未熟ではあるが、愛しています、と伝える先には、価値なんてものは、存在すらせずに、ただ愛するとは無謀で、すぐさま意味なんてものは、傀儡やまやかしに変わるだけだし、打算的な愛がさんざめき、メカニカルな私情が、何か詩的なものを孕み、この愛が徒然まばゆく、あらゆる悲劇を途端に超越し、あらがう価値や、与えられた論理を利己的に高揚させ、さらなる跳躍をするために、つたない意思を破棄し、さらなる変化を遂げる。