昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

静謐な詩

すべての謎が紐解けたなら、すべてはありにもなしにもできるし、あったこともなかったことにできるし、なかったこともあったことにできるし、出会ったり別れたりして、指定されたり支配されることもなければ、そのようなことの繰り返しでもあるし、物理法則から外れて、宇宙の裏からこんにちはもできるだろうし、できないことはなくなり、溺愛すべきものだらけになるだろうし、生きとし生けるものは、もののあわれに目眩しされることもなくなるだろうし、気苦労すらなくなる。あらゆるものは、なくなってばかりいるし、あったとしても、途端に忘れ去られてしまうだろうし、結末や末路や結膜炎や、マクロな世界や、ファシストやオーガズムが旋回して、膨張を繰り返してきた何もない場所とは、何かがあるということにすら置いていかれた結果、激しい憤怒に導かれ、あらゆる刺激を夜に変えてしまったのだ、と語りかける物理学者との和解を終えた哲学者たちが思い浮かべるベターな結果との邂逅から、この命とは粘着き始め、きな臭い影響やら、森羅万象をガラクタに変えてしまうだけの日々の枷から逃れられずに、今に寝返り打ち、願いの届かないところからも、すべては可能であり、その可能性を疑うことなかれ、とことごとくは神秘をびゅうびゅうと促し、凄まじい速度で加速し、意思の枷を外し、世界によろこびを齎す。