昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

窮屈

願いを紡ぎ祈る蝿、虫歯から生える爽快な色をした花々、鬱鬱とした主観からもあふれかえる愛や老い、泥のように眠る野ざらしの信仰心、ジュラ紀からまったく変わっていない昨日、夕闇に磔にされた笑顔の虫たち、誰も何も見たくもないから、雪国の詩人たちは森に帰っていったし、一過性の正義は、義務感に押し寄せられ、空気の薄い中、裁かれるのを待つ君が語った「ひとのためになるなら、天使にだって悪魔にだってなれる」という言葉が反響して、脳内では、エンドルフィンやドーパミンやら、アドレナリンで氾濫しておるし、折り返す思いは、絶えず詩的であるし、猥雑な座標の最中、びたいちもん支払わない、と喚き散らすマスク姿の男、肋骨が浮き出た女、ガラス越しに憎しみを撒き散らすマネキン、泡沫の私怨やらが、世界を滅ぼすころ、ボロボロになった私の質感にうるおいを与えるための痩せた雨が降り続き、綺麗な金なんてないから、もう一度、金のことを愛してるか、とホットミルクを飲み、眠れぬ夜を強制終了させ、未熟な収容所では、自堕落な風が吹き、風見鶏がぐるぐるまわり、見たことがあるような雲をながめながら、ケミカルな世界を終わらすための、凡庸な呪文を唱え、受難する過程から、経過していくほどに加速していく空間がねじ曲がり、ゆがんだ帰路を呆然とながめ、さぞかし温かい憎悪だろう、と情報に飲み込まれる君の泡沫に馳せる思いが汲み取る理由などが構築させる価値観により、今に抑圧され、あてがわれた信仰心により、固執するだけに至るような正義の爽やかさの裏にある暗鬱としたものに包まれ、今に醜く変わる世界の中では、卑屈になることでしか、生きた心地もしないものなのか、と。