昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

傀儡と酒器

女王たちは、自らの不信感を隠すために、宝箱をひっくり返した大きな音で、誤魔化す自らの罪を責任転嫁するために、世界や社会や市民に枷を嵌め、意思を快楽や退屈で酩酊させ、屈折しているが故に何も守るものがない私は、物語を攪拌させ、小さな世界でせせらぐ意識を集光させ、その集めた光のメタファーで、すべてを焼き尽くす。多様性を歌い上げる自傷趣味の女の子が、ノコギリで切り落とす樹齢数千年の大木が有する価値の中で、皮肉をこぼす球体たる地球の被害者意識を吸い込んでは、今に混濁する意地汚い感情が敷衍し、今に夥しい血が流れ、仲間内ですら、信じられなくなった間に現れる怒りの矛先を向けられるだけの、打算的で怠惰な身体が生み出すミメシスや、未収の回路の中を泳ぐ魚たちの企業や、仰々しく崇められた無神経な身体から飛躍していく感情の火の粉や、強権を駆逐するために、巨人族との争いを続けてきた私の百年戦争の青臭さに、沈む詩人たちがうろつくバルコニー、政権の終わりが見たく、私はこうしてシステマチックに一貫した主体性を破棄して、制限を持たずに、派生するものの一切を遮断し、今を厭うだけの連中が示唆する退屈なメロドラマの汗を飲ませられながら、フリックひとつで決められる運命がほどこす欺瞞や、不満足などの虜になんかなりたくもないし、今に取りこぼし、途端に排除され、愛が何かすら気付かずに、ただ自己防衛のために反発して、愛するが故に深く悲しみ苦しむことを拒否してばかりでは、生きていることの意味ばかりを追記して、深い位置にまで辿り着けずに、浅いところでちゃぷちゃぷして、浅いところですら溺れてしまい、終いには、本質すら見抜けずに、流されて騙されてばかりいるし、自分で考えているようで、所詮は誰かの何かを借りたり、読んだり孕んだりして、どこが同じなような物の中で、同じ穴の狢的な者が、横柄に今を席巻して、確かな悪意を攪拌するミキサーの中に放り込まれる果物の気分で、擬態化する虫のような不安感の最中に、現れる季節的な制限を越えて、この不確かな何かを愛するまでの軌跡。