昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

梅雨の晴れ間

こんな晴れた日に消えたいなど、と考える君は、こんな晴れた日だからこそ、ゆるやかに死ぬよりは、いっそ一気に散った方が美しい的な希望的観測を歌い上げるカートのようだね、と涅槃で笑う君の足跡の自由が、銃刀法違反なんかで捕まる間に、曖昧にそぐう価値などが偶然を謳い、頑是がないような雰囲気を醸し出すが、頭の中では、構造的な悪魔を育てては、鬱屈としている昼下がり、この中途半端な暑さこそ、人を人では無くすのであり、あらゆる無知さに寄りかかる簡易的な多数派に導かれるほどに、即座に老いるのだ、と妥当な答えを導き出すほどに、神は神らしく、君は君らしくあるのだと、なんか納得するしかないのであり、ないものねだりの君だからこそ、生命をもったいなくも簡単に処理してしまうのであり、ここでの理屈などは、いくつあっても足りないのだし、命なんて、いくつあっても足りないのに、毎日無駄遣いしているようだし、惰性で生きてたって、一生懸命生きてたって、生きていることには、何ら変わりないし、誰かと比べて良い気になったり、嫌な気になったりと、言い訳がましく付きまとう価値には、嫌気がさすし、何かにつけて攻め合うだけの、堕落した君の腐敗した昨日なんかに迫り来る無残な物陰、物語の中で感情を失った滓、蓄積された苦悩を更なる憎悪で包み込む親たちの恐怖、復元された未来も化膿して、すぐさますべてが大嫌いになる君という傀儡、加算される意味の湯船に浸かり、ノスタルジーな強風にゆらぐ貪婪な数字、紛い物の資本主義に集う衆愚、偶感に迫る空腹の余波、この世はパラダイスだ、とパラノイアたちが笑い、ディストピアの中で王になる私の煩悩を食べる鳥たちの懊悩、強制的に排斥される所以に折り返してくる市民権を放棄して、契約上の人間性には、人間的なものが何もないから、とカラカラに乾いた心を鷲掴みにする猛禽類に乗り、さまざまな類似品が消費していく世界と乖離して、理解を飛び越えたあたりに現れる個人的な病に住まう卑屈さを絶え間なく処理する。