昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

時間の外

突堤にたたずむ鳥の嫌いな音、フォークリフトが突き刺す太陽の互換性、周遊する船底に住まう悪意、タナトスを描く子宮内の天使、ビブラートを放つロバたちの夏、むしばむ狂気が、偶像崇拝を破壊するまでの距離を漁る家庭環境の屑、暖炉に座る老人、強要されるほどに、むかつく胃の底、咽頭を齧る虫たちのアノミー、宇宙の果てでは、まだ果てでは無い何かが闇雲に食らいついて、臨床試験の最中、裁断されていく今というものが、過去に攫われていくまでの、仰々しさに唾を吐き、この生命などは、寸前に置いていかれるばかりで、何の現実性もなく、現時点で老いていくばかりである、とニヒリズムに沈む君の心象に生える屑鉄、手付かずの過ちがヒリヒリ痛い、と君の問いかけ、かかずらうだけの日々です、と、母の鳴き声が氾濫して、さまざまな思惑が、ザワザワと騒ぎ出し、陰鬱な案が投げかける答え合わせに小便をかけ、あるいは、中指などを立てながら、奉られるものなどは、ほんとうは、大切なものでも、たいそうなものでもなくて、それは、ほんとうは、不必要なものばかりで、そこで慮ったりしても、所詮は、対価を求めるばかりである、と散々な現象の中に住まう価値などは、機械的なものであり、理由などは、理屈にすぎないのである。希望の城に行く道は途絶えた、このあやふやな世界を書き換えるための紛争が続き、きな臭い神による地続きの憂鬱により、止まない頭痛や、約束を破り続けるだけの、うわべだけの幸福に服従するより、いつ潰えるかもわからぬ悟性を育て、ぬくもりある自己に帰結する。号哭する遭難者のリビドー、林立する神経を縫い合わせる外科医たち、佇まむ一切のモーションが破裂し、時代性の性欲に抑圧され、軽減されない痛みを内服する縁にまぶした重複するための記憶の中で、素粒子と遊ぶ超能力が使える男の子、記号化された帽子をかぶり、領土を奪い合う青白い憂鬱が低劣な心象を加工しながら、不機嫌そうに原子力発電で動く少女や、シリウスなんかを傍観しながら、シンドロームの泥濘に嵌り、紀元前のディナーに出かける時間に咎められない私は、過去や未来などに妨げられずに、濫觴するものすら無視して、肥大化するアミニズムがすなどる過程や、対価などが捕食する忌々しい現前を超克し、しどろもどろな日々から消え去り、時間の外を泳ぎ続ける。