昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

逍遥

悔悟を引き連れて歩く野良犬、凍え死んだ野良猫、バルコニーには、無惨に転がる家電の山、落雷が呼び起こす定めや、幾らかの可能性と、平伏すだけの、深い闇や、野花が踊る深夜、モザイクだらけの仕組みが加速し、足枷がジャラジャラと鳴る神秘的な苦悩、化膿した心や、腐敗した足、シナプスが排斥する理由や、悠遠に潜む君、偏りを生み出すのは、自らが弱い故に、誤った思想を鵜呑みにし、さらに過激になった思想は、自らが弱いが故に極まった思想は、やがて自らの中で大きくなり、誤ったままに、その思想を強大なものに変化させ、あらゆる悲劇を、その場で和訳しながら、すべてを純粋に完遂すべく、あらがう先々で現れる苦痛や、その場で引き延ばされる理由や、流動する理屈や、すぐさま覆す先々では、新たな世界が広がって、何かに悲観するよりも、画期的なアイディアで、早熟な運命を温もり育て、惰性で導かれるだけの、歪な信念が抱えた、独善的なエモーションが響き渡り、乱立する粛清の言葉や、消費的な愛憎、臓腑が溶けて、からっぽになった身体に注ぎ込まれていくマーガリン、離床をあきらめ、もう、退屈にまかせるがままに、意識を今に溶かしていく。根幹を失った平和たちの対義語、豪壮な主観から現れたヒグマ、タントラとマスカットが煌めく壊れて消えた結末、月曜日から生えた互換性。