昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

義体の針

太宰治とマッシヴアタックの子、比喩を続ける鳥の嘴のケロイド、現前で消費されたものが、過去に消え去るまでの速度により、錯乱する彼女たちの余罪、捌かれた意味の中で、真実を探そうと模索する君たちの爪痕、贖うほどにめり込む爪、冷たい地面やら、積年の思いやら、際限ない憎しみの初々しさ、批判的な奴らの定期的な保身により、醜く歪んだ空間で、がんじがらめになって、肝心なことは、すぐさま忘れてしまって、全くの空白にまとわりつく不眠症のギミック、廃材の中で育つ虫たちの迎合、干渉するほどに、傷つく君、昆虫たちが次なる敵と認識された、と、虫たちの王が悲しみ嘆いている隙間では、次から次へと生命が誕生しては、すぐさま死滅する辺りから、また、新たな生命が誕生するというサイクルを回転し続けては、数千年が経ち、魂だけがぼんやりと、暗黒物質でいっぱいの宇宙空間を彷徨い、聖戦を謳うジュピターの女神や、歴戦の猛者や、退屈な基盤を集める宇宙海賊や、軌跡の藻屑を追う奴隷の者や、対価を求め、肉体を破棄し、ネットワークの世界に消えた友や、修正されるだけの心を、未だに自分でコントロールしているなどと、勘違いしないように、と、促すAIたち、接続される観念は、簡単に書き換えられ、軽薄な自己啓発の手により、破綻していく精神と生活、皆は保身ばかりで真実を語らないし、改善されない痛みの中で、飼い殺しにされるだけだし、健気な愛を貫いたって、所詮は、その健気な愛により潰えてしまうだけの今を、ぼんやりと眺めては、確かなのは、この足に嵌められた足枷だけか、と、世界を睨みつけて、蓄積された罪のようなものを引っこ抜いて、好き勝手に動きまくるのです。