昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

現前

味気なく散り行く刹那、エモーショナルな裸婦像が語る真理に駆逐された夜、腐り切った彼らの質感から、狩りの時間だ、と告げる彼女たちのノイズのような声、ノスタルジーを引き摺る信用を補填する日々から乖離し、理解なんかを求めるから、この場での真実は無意味なもので埋め尽くされるのだ、と保身ばかりの君たちがまかり通らせる事実により憚るだけの今に疎んじる私の証拠などは、死すれば消え去るだけであり、面影は泡沫に報じられる殺風景なものに葬られ、縫合されずに、開いたままの傷口から溢れる理知が、終末論を駆逐するために、希望をハウリングさせ、うるさくつきまとうペシミズムをかき消すほどの、画期的な高揚感をたずさえ、ここで無力にたずさえる罪を飛び越え、荘厳な時に想起するものにだけ同意する。たゆたう先々でまどろむ一切の儚さ、期限など持たずに、立場すら不必要だ、と告げる果てない理由がもたらす意味の端々に生まれる澱み、窮屈に理想をかかげて、健気な定めにゆらぐ奥ゆかしさ、裕福なのは、何も持たぬからではく、何かを持つという考えから放たれることにより生まれる余裕や猶予なのだ、と紡ぐ仏教的な思考により解放される一切には、必要であるものなどほとんどなく、そこで懐かしむ必要もないのだ、とうそぶく隙間には、光が乱反射しまばゆく、うごめく色が、この世界を確かなもののように見せつけるだけに満たない間には、確かさなどは、足枷でしかないのだ。