猫鳴いて春も終わって、眠れぬ夜にも飽きたから簡単に今を消費して、苦しみ紛らわし、惑わす精神をそぎ落として、雨濡れた季節とダンスして、そつない君との恋を踏みにじって、しとねに沁みた愛が嫉みに変わる前に、ねじれた精神が恨みに変わる前に、いさか…

肥大化する愛が、 すれ違うものにすら、 一貫した愛を与えぬかぎり、 愛とは、愛であることにより、 傲慢になり、 何かに与えているのだと、 讃えるべきだとうったえ、 うろたえている者を裁くべきだと うながし、 確かな愛とは、 確認作業に変わり、 互いを…

君であるという形、 君が崇める価値、 察知する今の先に まかれた種や、 心音が延々となびいて、 タナトスを打ち砕き、 惰性な達成感に 導かれれ先で、 些細なしあわせを ささやく余韻から、 価値の終わりをしめす値から、 新たな価値が生まれ、 価値の家畜…

未だ有るな、 君が紡ぐ先に つなぐものだけが、 恒久的に意味をたずさえ、 束ねられた意志は 強靭なままで、 時間や存在にすら さまたげられず、 それはずっとあって、 度重なるほどに、 強度は増し、 続ける限り、 際限なくひろがり、 くまなく伝わり、 ま…

メランコリーになびくギターの音、ザクザクのシャギーが鼓動を遅らせ、森羅万象を食べつくした怪物たちの舌をポケットに入れて、終わらない旅に出かけて、堅持するもののどれもが、なにかの奴隷であるし、冷静さを損ない、喪失感にゆらぎながら、柔らかな世…