昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

2019-10-24から1日間の記事一覧

燐光

永遠は瞬間に織り込まれ、次々に網目を増やし、今ここの強度を増していく。離れぬ時間は、かけがえのないものを敷衍させ、今に博打を続け、賭けが加速するほどに倍率を増し、賭けられた魂は痛みを増幅させ、苦しむことにより増していく罪の意識を儀式化させ…

収穫

息するのも忘れて、静謐にゆらぐ。空間は遥か無知な母体であり、その胎内に現れる至福に包まれて、恬淡にドライブする感覚は乾いていて、徒らに照合される日々を荘厳に変え、課せられた罪なんか知らずに、ただ過ぎ去るだけであり、置いてきたものは、置いた…

海は海月たちの宇宙だ、ただよう意識にふかまる意味と、掴まるクラゲたちの呼吸、花びらと汗、鞭毛と風、重複する鼓動は、じゅうぶんな思いをふくみ、君のことなんか忘れて、去り行く。

発火

大樹と抱き合って、不確かな身体に重なる偶然と混ざり合って、確かなもののように思うものも、いつかは邪魔になって、憎しみばかりが膨らんで、今にも錯乱する。

感染

瑣末なことに捕まる君。遊蕩な季節に噛み付く瞋恚。異質な証拠に固執するだけの、あいまいな記憶に付着する不純な思いに順路はなく、ただくたびれた日々にこびりつく歪な君の恐々とし、不安定な不満をぶちまけるために、世界というものに混在し、暇を持て余…

足りるもの

言葉もおとなしくなじみ、名だたるものがなくとも、果物みたいな雲を食して、永遠にたぎる。