昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

晩酌

観衆がかかえるノイローゼの色、毒々しい色のカーペットに吐かれた血、さすまたで切り取られた夕餉。

夏の匂い

軋轢と妨げ、厚揚げの焦げた匂い、面影は遥か無知な場面を旋回し、たちまちに現れるままを、そのままに抱く。

肉球

統合されるだけの対象たる私は、体制に媚び売りながら、はびこる仲間たちの憂さ晴らしに参加させられるわけにもいかんから、苛立つ頭で、数多の日々をくぐりぬけて、空白を埋めるために、めり込む君は、機械的な明日をながめながら、幸福などをなだめては、…

ごめんね

おじゃまします 言うて、 君を奪い去ります。

フラクタルなダンス

きみが物ならば、 きみが欲しい。 いや違うな きみが物ならば、 バイバイだな。

けんけんぱ

君以外の全部が嫌いで、 君だけが好き。 噛むと透き通る肌、 にやけた君の顔。

不確かな二人

君のお腹ん中 もぐりこんで、 楽しい夢を見る。 僕の心は 琵琶湖ぐらいの 広さしかあれへんだ。 いや、じゅうぶん広いか。 てなことで、 君の心に 住まいを移します。 すまんな、ゆるせ。

昇華する思い出

爛れた誰かの時間が快活な余韻に花開き、ぶたれた日々がいくつにもかさばる。恋歌が保たれる日々にもたれかかることごとくが、憐憫なんかをうたいながら、感情的に奪われるだけの日々に堕落して、わずかな感覚にふれあう身体がフラクタルなものには感じられ…

幾重ものエモーション

悲しみに暮れる記号化された彼女、主体性もなく、自らの正義が邪魔になり、世界に自白を迫られ、自らに制限を生み、柔軟性もないから、自己を縛ることにより、快感を感じ、制限を与えられることにより、快感も増していき、徒らに過ぎ去る日々に利用され、理…

始まりの始まり

世界とは、 ゲロゲロと 鳴くんですね、 嬉しいね。

たとえば君が必要があるが故の苦しみ

お前が必要だとか、お前以外必要あるかとか、簡単に消費されるような、愛の格言なんか、必要あるか。何かを選りすぐった言葉よりも、お前の心をもとろもに奪い、徹底して破壊する何かになりなくて、それを二人で、必死に直したくても尚、側には誰もいなくて…

鬱陶しいほどの懐かしさ

うるさい、負けるかバカ、 俺はこの世界というやつを 徹底的に蹴り上げたいんだバカ、 うるさいから、 うるさいって、 何度も何度も言って、 印象にも残らずに、 気配を消し続けて、 なんか足りないからって、 勝手なこと言って、 誰もいないからって、 悔し…

夏の雨は猫の長い鳴き声みたい

俺に向けてではないか。誰かに向けた愛が無神経に刺さって、どこに帰り着くわけでもない思いは、見上げても、見上げても、あまりあるようで、あんまり、ないか。

やかましい

エサ貰たから、 すぐ懐きますし、 忘れてへんから、 毎日来てな。

亀裂

たくさんの痛みは鞭毛を持ち、ふれる情報をやわらげ、対価をもとめるだけの、打算的な戦略が吐瀉する発言が、軽薄な思いをたずさえ、さえずる記憶を回収する似たような日々が互換させる感覚や、概括的なものを破壊し、現行を破砕し、散漫な面影が解するあい…

秘匿

足下では子猫が寝て、老犬はとなりで、じぶんの寝場からこぼれ落ちそうになりながら、いびきかいてる。不自然そうな関係でも、分かち合うような必要はなくて、ひとりひとりが自立して、愛を確かめ合う必要もなくて、ひたすらに温もりを求めるような、貪婪な…

迷い道

数億光年まで 叫び声は反響し、 変えることはない 君は自らの 叫び声に捲り上げられ、 どこにも帰らずに、 中空を延々とさまよう。

夏のスニーカー

虐げられる蜘蛛、毒性のアルファベットが降る夜の街、スニーカーについたタグ、あらゆるソースを破壊するコンピュータウィルス、敗残した人の群れ、狼の遠吠えと、懐かしい闇。

敵のような愛

君はあいかわらず、 永遠をムシャムシャ食べよるし、 ずっと腹減っとるから、 短絡的な意識と同化して、 慢性的な痛みを、 意識に突き刺して、 ずっと忘れんように 仕向けはるから、 かなわんな。

あらゆる愛

考えるとは、 生きるための 娯楽である。

風化した罪を漁る君

アブストラクトな気泡の中には、 小さな天使が住んでいて、 いたずらをするために 気泡を突き破り、 地上に舞い降りては、 みんなの頭の周りを、 見えないように飛び回る。

わたしとあした

晴れるだけで うれいしい、 君が欲しいとか、 あれは嘘やったんやし、 君をもろても、 ずっと大事にするには、 たいへんな忍耐やろしとか、 失った後にもとづくもんなんて、 価値を感じて、 自分をみじめにする 材料にしかならんし、 なんか思うだけでは 足…

吐息

対価を求めるだけの、君のふざけた季節に窮境が迫り、ニセモノの価値でカスタムされた晩年には、衰亡するだけの幼稚な所以を切り取り、機械的な道理や、物事の虜になり、利己的にひろがる言葉が、その場限りに敷衍し、変化していく思いは、善悪などを用いて…

無残

薄明な夜露に濡れ、 迫害される深夜に もとづく思いも、 うとましく、 交わるほどに、 放たれたいと願う 思いを葬る。

わしづかみ

違う宇宙の残光をあび、 救いようもない 現実だと 打ちのめされている 君を加護する天使がニヤけて、 肌色の空に苛立つ僕は、 リュックサックに、 人間的なものを たらふく詰め込んで、 逃げ回る。

軽率

正義とは暴力的であり、悪は自らをそそのかし、自らを悪に染め、絶えず誰かを攻撃し、攻撃するという点では、善も悪も一致する。善悪とは絶えず自らの手によって構築され、善悪とは絶えず自らの手によってなされる。装置的なエゴに攪拌され、自らは、孤独を…

昔話

欲深い君の、 ブカブカの靴に、 森羅万象を司る余韻を つめこむ。

奪われる

人工的な思い出につつまれる。思い返しても尚、煽られるだけの感覚に堕落し、フラクタルな影は、システマチックに思え、氾濫する意識は、傲慢に定めを追うだけの、権力的な闘争や、意識的な倒錯を繰り返すための等差を用いる偏った理想により、修復されない…

軌跡

無意識を育て 考えるよりも早く、 ただ与えられた 疑問に支配されず、 自らの意思だけで、 すべてを飛び越える。

濃厚

君と同じ匂いをつけて、君になろう。すべてに逡巡することなく、強い足取りで、弱い身体をかかえて、野良のまま、誰にも擦り寄らずに、つたない意思を重ね、度々の痛みをかさばり、簡単に処理される動機は、道理を謳いながら、長らえる時折に歪む要因が、リ…