昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

健気な手法

君が何を求め、死んでいくのかは知らないが、確かなのは、確かであるということを強く認識したとたんに、確かさは足かせに変わり、今を苦しめ、すべてを曖昧にするとかって、勝手に言い放つ懐かしさに酔いしれるよりも、ただ美しいものを虐げるような、独善的な手法で打ち付けられた正しさを模倣するような美しさなどは、変化を恐れるがあまりに、なにかを期待し、なにかを支払わなければならないという強迫観念から、代償や報復をうたうような、ろくでもないルサンチマンに変化し、変遷していくことを恐れるような、アナクロニズムな連中が支配する世界で横行するレイシズムなんかに左右されながら、思想や信仰なんかを健気にたずさえる愚かさに気づきもせずに、誰かを簡単に傷つけ、自らを守るために、簡単に誰かを蹴落とす。イデオロギーなんかいらんから、徒らに消費される負担ばかりを与える日々から放たれる。健康そうな風景、悲哀に満ちた季節の折り目、閉鎖的な愛が根絶やしにする記憶の数、枢要な史実にからまる数多の記号、強要されるだけの価値が生み出す幸福をなぞる悠遠、接続される面影も歯がゆく、遊蕩なジレンマや、慢性的な罪の化合物、行方不明の日々に継承されるものが去り行く日々に接続される君の意味が世界を詰る。画期的な罪の味、飢えた私の所業から現れる轟々と離反するサヨナラの声と、近接する恋の重みと、清遊する思いから蔓延る追憶から、制限を持たずに飛び交う胞子たち、立場も持たずに打ち付けられた季節に軋み、女々しい彼らのメモリーを消費しながら、貪婪な規制が生み出し、堕落した思いがフラクタルになり、似たような感性に引きずられ、路地裏で眠る君が羽ばたく。