昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

その先

針と化した意識。突き刺す現実の奥底で狂乱している景色。世界は全容を攪拌し、自らを見えにくくすることによって欠如していくものを埋めるためだけに絶え間ない闘争にひたり、貧寒な自らが鬱積し続けるものにより、喪失感をたくわえ、猥雑な処置を加えられるだけの、打算的な思いが参画するものにより、自らに抑圧を与え続けることが、永遠というものなのかと、加算される異質な罪により、自らを裁かず、他者に罪をかぶせることにより、自らの罪を昇華させることが、創造的なものなどとうたわれるような結末に排除されるシーンに磔にされた君という神は、未だに真実がなにかを知らずに、誰かを恨むことが、自分を幸せにするなどと、ゆがんだ考えにより、思考停止しているだけに満たない思いに蔓延る罪の意識などは、数千年の義務的な儀式により生み出された夜の闇であり、悩むだけの結末に悶絶する意識が遡求させる苦しみに飲まれ、今に阻害され、世界を狭めるだけに至らせるようなセンチメンタリズムなんかを消費するだけの、堕落した利口さに寄りかかるだけの、惰性な逡巡により、自らを落伍者に変えるだけのせん妄により、被害者意識を加速させるだけの正義を突き抜けて、与えられた痛みに苦しむよりも、そこで選ばされたものに左右されずに、ひたすらに前へと向かう。ひとつを切り取り悪に変わることごとく。削ぎ取られた歴史に沈積する無意識下に置かれた罪の意識を超えて、自らの正しさをも乗り越えたその先には、本当のものが現れる。