昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

話し言葉

枯葉のベッドに眠る毛虫。肩をころがるダンゴムシや、ガイダンスに従わない私が順序を破綻に追いやり、羽音が巡回して、酩酊している隙間に入り込む色彩がゆたかだねと、笑う君のふっくらとした頬が赤らみ、ゆがんだ世界でがんじがらめになる君の面影にゆらぐ刹那。ささくれを食べる子供たちの群れや、セーターがほぐれて、肩が見えているような女の子たちの報いを受ける空が泣いていると、ゆで卵みたいな奴がカタルシスに至るような夕景。肥大化する自由で遊蕩し続けている私は、貧寒な動機に融解していく君の季節感をかきむしるような多感期の香水の匂い。悠遠にきしむ夜の鼓動。攻撃的な世代の陥没につまずいている君の空気感。もみじのダウンを着て、金の話ばかりする妖怪たち。仰々しく羽ばたくカラスたちの家来が衰亡する結末とすれ違い、綿帽子を食べる家々やビル群から離れて、自然のギミックをつむぎながら、昇華し続ける先には、よそよそしい真理を破壊し尽くす。時代的な高揚感を伝える電車の音。機械的な彼女たちが示す価値的な終わりから、憎しみを示す関連性の驕傲さに敷衍していくデータが、簡素なものをたずさえて回転する愛された記憶のコアや、君の寝言で覚醒する私の欠乏し続ける先に現れる月に月面着陸し、シンドロームがチクタク鳴り、みすぼらしくとも、弔う先にはとめどない思いが重なり、シンフォニーと化する間には、普遍的なものなど不必要になり、無くしたての過去を拾い集める流動的なムーブメントにより、酸化する君を構成するものすべてにはんしては、躍動する先に同化などしないで、詰る今にはなじまぬように身を隠す。