昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

頼りない君

木の実に住まう彼ら。退屈な週末を燃やす革命。短絡的な同期を終えた機械的な彼らの亡霊。彼女たちの中では終末論が大流行して、リズミカルな風にゆれ、森羅万象を食べ尽くすブラックホールに押しつぶされて、なにも残らなくなった広大な空間と、暗黒の区間に生み出す真理に忖度する罪の構造。無くしたものを探し続ける女々しい衝動が叫び出し、おびただしい血が舞う論理的な孤独を駆逐する魚。みずみずしい愛がほとばしる本棚。タナトスが降る夜に語りかける何故?と問いかける君が信じている真実に苛立つ人々が煮えたぎり、誰かを恨むことでしか幸せになれない連中が仕掛ける戦争の音が聞こえ、権力が歌い掛けることに同調し、大声で破壊を叫ぶ偽善者たちが、切り捨てるべきものは愛であり、憎悪こそが、世界を復権するとか、ルサンチマンとは、どこまでも悲観的であり、怠慢であり、誰かを罰するために発揮されるリアリズムなどに、本質や真実は宿らずに、偏執するだけだと語る君も所詮はニヒリズムの犬であるし、飼いならされるほどに批判的であり、自らを否定するが故に、他者を否定するほどに、アナクロニズムにおちいり、自らを救うことが出来ないから、他者をおとしいれているだけであるし、君の敵は僕や私の敵という幻想に取り憑かれ、本当の敵とは、敵を作り上げる君自体にあることに気づけずに、誰かを傷つけることしか出来ないのかと語る君も、自らの保身を考えているような、独善的な手法におちいり、誰かを批判するだけでしか、自らの存在意義なんかを測れるとか、測れないとか、承認して欲しいとかいうことに依存し、自らを麻痺させ、なにかを崇めることでしか、自らを見出せないでいる。人々は誰かの指示によって踊り出す。目に見えるものすべてが模型のようで、誰かのためにとか言いながら、誰彼構わずに狩り続け、愛しているフリをしながら、理屈を並べ、無くしたものを探し、さまよっているだけだ。