昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

しなやかな雨

毒々しい森でゆらぐ果実、実像などは、ぼやけて見えるばかりだし、誰かに煽られて踊る猿たちの連帯感に引きずられる憂鬱すら体系化され、病名をつけられて、生きづらさを加速させたり、生きることから解放されたりするような情愛や錠剤などにより罪状を与えられ、その場で身動きすらとられなくなる。自分たちの保身のためだけに動く傀儡たち、即座に溜め込まれた怒りをぶつけるための権威や権力をねつ造し、集中砲火を続けたりするような、ナヨナヨした日々が歪な観念を摂理として崇め、自らの崇高な思想のためだけに加えられる歪んだ価値観が勘違いを生み出し、完治しない病を組み込んでいく。真実も即座に消え去り、司る意味も即座に奪われる始末だ、と聡明さの欠片もなくなった朝靄に加工される忌々しい現実を瞬時に飛び越えるための決意のようなものがモクモクと現れて、疲弊している人々を無視して描く幻想が混沌を呼び覚まし、醜い憎しみが次々と生まれては、短絡的な希望を謳い、誰かを騙すような間から気配はあいまいになり、誰かの配下になり、今に帰属し、俗物にカスタムされる間に迫るカタストロフが、閉鎖的なものを構築し、体制的なものが偏りを生み出すだけに至る。あいまいな欠落により生まれた闘争から数十年が経った、出来事の網目、生活の陶酔感、自己肯定感が打ち出すギミックに収斂する思い出と刹那に流動する本質、この世は彼女や猫のためだけにできているのだよ、と語る黄色い目をした切片性、カタルシスに至るまでの茫漠たる距離、私たちはかけ離れるほどに互いを必要としていることに気付きもせずに、互いがそこに存在していることにすら腹を立てたり、中指を立てたりしている。猫が見ている先は宇宙より遠い先を見ていて、徒らに見つけたものに名前をつける人間を完全に見下しているが故に、人間に従っているような雰囲気を醸し出す猫たちの王国では、人間などはやましい奴隷なのか、と換算されるだけの日々で保たれるものなどは所詮は何かにもたれかかり、あたかも何かに価値を与えては、傲岸不遜にのけぞっているようなあいまいな今に消費的な君の守秘義務なんかが付きまとい、正しさをこじつける間に誇示されるものなどは大したこともなくて、大それたことを語るだけでほとんどは意味のないことに意味を決めつけては、正しいようなフリを続けるような馬鹿馬鹿しい政治や正義を終わらせるために、自由なども謳わずに戦い続ける。