昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

伸縮

因習に蕩けるだけの日常の靄、感情的な廃墟に住まうヘルダーリンと、利己的な個体たち、終末論と星の枷、短絡的な傷跡から生まれた証言、義体たちが羽化して、春の海を飛び回る修羅、共感とミリタリズムと、刷り込まれた概念が生み出す虚像と虚栄、権力の終わりから数千年を経て、中性子星を泳いで、起爆する運命の中で賭博を繰り返して、ひれ伏すよりも、気のふれた、乱立する数字を枢要なものとして崇めるような連中がのさばる記憶の中、和むこともなく、ただ、ありのままに蠢く心情の機械的な音、焦熱する人生に擦り寄る死神の陰、アルファベットの階段や、落伍者たちが蹲る公園、厭世観を数える壊疽した君のパーソナルスペースや、パソコン上での共和国で、互いの自由を認め合い、誰にも権利を侵されずに、理性を保ち、行使されるものに屈さずに、屈託なく笑う先では、退屈な問いなどに騙されずに、扇動され、巻き込まれることもなく、いちいち今を薙ぎ倒して、画期的に今を超越しては、妨げられることなく、すかさず翻し、悲観的になるより、観点を変え、俯瞰で物事を見るのだ、と、嘯く父親を乗り越え、今をねじ伏せ、闊達自在に動き回り、繰り出される答えを受け入れたり蹴散らしたりしながら、楽観的に今を飛び越えることだけが、この退屈な対価を謳うばかりの、消費的なアンニュイさを理解し、さまざまな思惑が、ごちゃごちゃ五月蝿いだけの、うとましい日常を、少しはマシにできるとか、勘違いしないで、すべてをてきとうなところであきらめて、拘泥しないように、こうでなくちゃなんて思い込んで、偏りなんかを生み出さないで、たよりなくても、生きてるだけマシさ、と、諭す。