昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

失うということ

思いの質量により、物や面影や、思いの重さや軽さは変わり、決まった数値などは無くなる。 肉体という枷から外れたら、自由に動き回り、大切な何かにそっと寄り添う。 都合よく思い出したり、忘れたりしながら、確かに今を踏みしめ、二分化する世界で互いは緩衝し、確かな反響を今に与え、呼び戻し、今に灯す。 弔いは、やがて熱情し、孕んだ後から、確かな世界を、互いに築き上げる。 恨む事に置かれた宗教が喪失感を唱え、違う信仰は恨むべきだ、と語り出し、ひとつの過ちが殺めた恨みから、巨大なルサンチマンの怪物を生み出し、終わらない紛争に喪失感は倍増し、終われない戦争に至り、いろいろなものを含めて、今に長じる問題は、答えを失い、宙空にさまよう意味に意味を失い続ける永劫に交互し、我々は喪失したものを物資と認識しては、悲嘆に暮れるか、やがて面影に携わる記憶に結びつく悲しみをシーンに転換しては、帰ってこない現状に、失う瞬間よりも、深い悲しみを今に与え、その場で膠着するような今に慟哭し続ける余韻に破壊的なニヒリズムが襲い、やがて痛みは永続し、ただ痛むこころを今に引きずり、絶え間無い痛みに喘ぎ苦しみ、明け暮れるだけに、痛みすらも麻痺し、ただ悲しみが降り注ぐ今に麻痺したままの時間に濡れては、ぬくもり忘れ、自らは、ただ苦しむ事に定める事を、構築させていく空間的苦悩から恍惚を生み出すコアに麻痺した世界から、情報過多な時代に遡るだけの自堕落な社会や、民主制が生み出す衆愚政治ファシズム化し、ファッショナブルな民族主義から、倦怠感は、検体と化し、ただ解剖される今に新たな病理の犠牲者として、社会の歯車と化すべく、超協調性を生み出すだけの超然とした似非資本主義的な今に苦痛や喪失ばかりが宿り、人間自体を乾かすだけに至る病こそが、現代を孤立させ、社会を麻痺させ、恐怖に怯えるだけの世界を生み出すだけに至らせるのは、自らの過信や苦痛による幻影や幻想が生み出すだけに満たない苦しみに至るだけの苦境に鎮座し、ただ見つめる先々に乖離した理解だけが、不毛な時代を傍観し、補完される自らを苦悩に塗れさせる。 ただ超えるべきは、自らにあるの、だ。