昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

無償の真理

まどろむ君との夕餉。無限や永遠なんて捨てて、時間の外に旅立った君の笑顔。散漫な景色を食い散らかす傲慢な人々の羽音。画面に食い込む君が見つめるもののほとんどは、いらないものであるし、そこで意識に枷を嵌めて、確かなものなんて見つからないのに、意識をがんじがらめにして、憎しみや寂しさばっかり増やして、不安をかかえたまま眠りにつく君の猥雑な過程。あらゆる苦しみを敷衍させ、些細なことで悲しむ君の横には、たくさんの人がひしめいているだけで、ずっと孤独なままで、求めるだけの愛に苦しめられて、延々と苦しみを引き延ばすだけの日々とは、時間に追われるばかりで、なんの正しさも見つけていないのに、正しいフリをしている。自身の老いを認識した世界は決意する。このままに老いる自らは耐え難いと、破滅的なものを脳内にばらまき、病に変換されていく過ちのツールにより、自分が毒されていくのを、ただ傍観する。あらゆる苦しみは利己的なものが持ち出す決意により左右され、理解あるもののように扱われた正解により、自らを破壊し、存在自体をあやふやなものにし、決定しているようで、あいまいな断定は、外からやってくるものにより、振り回され、自らが決定しているようで、借り物の答えにより、自らの老いを加速させる。万物を老いるように設定した神は、自らの設計により抑圧され、世界自体を破滅に追いやるのにもかかわらず、崇めるべきは、神なのだと、意志は決定権を破棄し、自らが欲することなく、外から与えられた快楽の傀儡として生きるしか術がないのだと、あきらめるだけのニヒリズムから救うべく、与えられた概念に過ぎぬ神自体を破棄する。