昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

まとまらない

希望すらも潰える帰り道。乖離する戒律や、リリカルな衝動性が飛び交う人の群れ。資本的な終わりが迫り、荘厳な価値をあがめるために確かめる愛も不必要。平行する意識をすなどる過去が、現在の足を引っ張り、未来へと急ぐ足取りを重くさせる。屈折した愛情が依存的につきまとい、結末を醜くさせる帰り道へと連なる愛は、普遍性を用いて、今の不安をかき消すために、絶え間なく続くだけの現実を抑圧し続け、歯向かうことを許さぬ権力は実態すら不安定で、存在することすら不安定な中で取り決められた法に則り、誰かを裁くことに嬉々としている人々の中での犠牲を次々と生み出し、誰もの間で生まれる普遍的な暴力性と制度の餌に変わるだけの畜群として、運ばれて行く屠殺場を呆然と眺め、今に迫るカタストロフをかき消すために、わざと忘れたふりをし、バカを演じるような結末に結合されて行く不確かな文字の合間には、絶えず快楽的なものが現れ、今をさまよう。多様体の座標に磔にされて行く豊かな虫たち。たわむれるほどに病理からかけ離れて行き、現実感を喪失し、ただ現れる自己愛が促す超巨大な承認欲求の虜になった若いだけの人々の生活の彼方では、自我なんてものはほとんど存在せずに、ただ現れる快楽の傀儡として生きるよりも、誰かの傀儡として、ただ愛が欲しいのと、うそぶく間には、むなしさだけが敷衍し、不健康な愛は、ただ健全を求めるが故に、自らの愛に苦しみ、自らの愛により絶えず枯渇して行く。