空を嬲る言葉。赤く染まる心が中空を食べて、あらがうほどにおかしくなる瞬間に、循環する希望を舐める肌着。跡形もなく消えたユニバースの後。燃え尽きたカオスとディストーションの鼓動。孤独に苛まれる白髪の秋や、帰巣する真理をまとった冬。偶然に吸い込まれていく可動式の思い出。にじむ血の色はブルー。ベルベットの雪と、チアノーゼにからまるノスタルジーが、思春期を駆逐して出来た跡。カタトニーに震える寝姿や、約束を破るほどに鋭くなる精神は、迎合されることもなく、同じ衣服に囲まれて、静謐な余韻にすがるだけの永劫を拒否して、凄艶な時を飲み込んで、ケミカルな味がする忌々しい現実から放たれ、醜悪な終末論を蹴散らす死生観に酔いしれる。吸収される論理にすれ違う君たちの孤独。さいなむ人々の虚空を吸い込んで、時代に静圧されずに、気ままなサバティカルにゆらぐ風景にあてがわれた軋轢を超えて、戦争よりも、早い平和と、働くのを辞めて歌う日々の麗しさや、約束を破り、不貞に強請られるだけの騙される人々のクズ。正しさを謳う者こそ、自らの正しさのまやかしに騙されて、些細な痛みに苦しみながら、被害者意識を加速させ、自らが苦しんでいるから、誰かも同じように苦しむべきだという反復により、自らを苦しめ続けているということに気付かぬから、国がどうとか、道徳がどうとか、こうするべきだとか、ああすればもっと良くなるはずだという幻想に苛まれて、誰かを責めることで、自らを正当化するような保身や、瀕死の君をついばむ気色の悪い奴らの軋轢に参加するだけの畜群的な集団意識の中で、儀式的な供儀として君は捧げられ、正義の名の下に、病んだ奇跡を仰ぐだけの意味から放たれ、意識を脱ぎ捨て、変化をもたらすために、振り下ろすハンマーで、地割れして、そこから溢れるマグマが、すべてを飲み込み溶かすのを傍観する保守的な苦行に参加せずに、軽やかに逃げ去り、誰にも捕まえられぬように、豊かに笑い、生きることも死ぬことも、本当はどうでもよくて、なにかを従えるためだけに、国家や大人や子供たちは、誰かを道具のように扱うような偶像こそを打ち倒すんだ。