昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

2019-03-30から1日間の記事一覧

単調な朝

彼女の言葉が中空で羽化する。花火みたいなパッションに満ち溢れ、果物で出来たビル群の足がセクシーで、いらだつ花びらをこぼす炭酸や、季語を話すペリカンや、瓶の底みたいなメガネをかけたメランコリーな猿や、去り行き際には悲しみしかあふれていなくて…

雨みたいな汗

欲望の住処、ねたましい身体、俯瞰から見たら世界とは気泡のようで美しく、くたびれ化膿したこころを対比するものもなくなり、もちもちした君の記憶の中で加速する所以が肥大化し、リリカルなものをたずさえて、延々と引き出す思いは、なににも悲観せずに、…

起床

森と鳥の関係、戸棚にかくされた愛が攪拌され、みちびかれる意識は枯れ果て、惰性に引き戻される意識は形跡を残さずに、能動的な意識は儀式的なものに覆いかぶさり、自然を越え出て、調和などをもとめずに、現れる羽音や風や草花と結婚し、動物にむしばまれ…

深まる自己

ふるさとも失ったウサギたち、牛たちは静かに呼吸をやめて、病んだ夜にちぎれた昼をひろいあつめ、やかましい冬がすぎて、姿形もない夏が死んで、綺麗な銀紙にくるまれた朝靄に溶ける秋が嫌いで、春はずっと透明だから、なんか好きなように思えてきたのと、…

喜悦とカレー

山の動物たちのイデオロギー 恋人たちはアレルギーに 苦しんでいて 凍てつく季節も終わって 芽吹く思いは 愛するというよりも おもしろく人生を 終わらすために散財する。