昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

鉄槌

なぜ逃げていいのだよ、と誰も語りたがらないのか?強がりばかりの借り物の身体が空になるまで、生き続けるとは、単純なようで、すさまじく苦しいものだよ、ねと簡単に考えれば、かわいい日々なのに、なのになんで私たちは、あいも変わらずに日々を難しくして、日々を厭うばかりに至るような無意味さを、ムシャムシャと貪り、食い尽くした後には、つつがない日々が、延々と淡々とたおやかに流れるままに愛する意味とは、罪を持たされてばかりで、荷物になるだけの意味から解き放たれて、はびこる悪意を超越して、確かなものへ、と行き着くことに、愛すらも不要なものになる。猫も和む冷たい道路、味付けされた観念のふりかけをかけて食べるピカピカの白米、君の目の上のラメや、引かれたアイラインの上を走るスポーツカー、信仰心を謳う奴らの擬似的な翅をもぎ取り、君が生んだ神は、誰かを恨んだり羨んだりしてばかりいるから、バカバカしく思えてしまうよ、と風、そう風が運ぶ言葉が数十秒間の猶予を生み出して、ダウンして立ち上がる君の姿がキラキラしていて、痛んだりしても尚、立ち向かうことにより、意思とは強靭になり、思いとはいつしか真理に変わる。滑稽な社会のレールをハンマーで叩き割る仕事を終え、毎日朝から晩まで、世界に備わる短絡的な動機を孕んだものを殴り倒す。そのような日々には善悪なんてものはないし、なにかを正すためにいじめたり、誰かを拘束したいが故に生み出す罪や悪なんてものも必要ない。わずらわしい形式を掲げた現代的な教祖が敷衍させる悪魔的なミメシス、貧相な身体に突き刺さる杭が朽ちるまでの長い年月、恒常的な進路が、基づくものを飛び越え、迎合されるだけのまとまらない答えの中で対価を払うことを強制するだけのいびつな日々に輪唱される無意味な言葉に懈怠する。ここでもたげる一切をもぎ取り、美味しくいただく間に嬲るだけの人々のおぼつかない足取り、理性もなく彷徨う人々のうたかたに掴まされた札束、単なる数奇な数字により狂うのが我々であるし、生活なんかは瞬時にしてもたらさられるものにより変化し、自らを簡単に狂わせるし、繰り返し汎用される情報により、還元される日々を厭わぬ限りは、すぐさまくたびれ、腐るだけである。