昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

夢想

木漏れ日で眠る過去が胎児になるまでの程遠い時間、曖昧な差別が空疎な自己を形成して、謗るための夢や希望、空間的なものなんて、存在すらせず、ここでこうして生きていることに、答えなんてなくて、くたばるだけの理由と、そこかしこで流動しては、様々な思惑を吸い込む象の鼻や、あの花の儚さを説明してくれた彼女の唇に止まる蝶、垂涎ものだね、と、チュアブルを舐める彼の独占欲、水面で沸る量子や、彗星から溢れる光、涜神的な鏡に反射する適応能力のようなものに悶える隙間、つたない永劫が掻痒に苦しみながら、内面に轟くケミカルな雷との齟齬、分裂していく国家的な胃酸により、荒れた胃の中で加算される原理的な偽装と、とこしえを嬲る恐竜たち、アルファベットの信号や、あやふやな世界との乖離、ジェラシーや、処女懐胎や所持品を調べる警備員、因果応報や、陽子や電子、暗号化された恋心を解き明かすためのスーパーコンピュータ、林立する感情のようなものが迫る静謐な空間、行間に居座る紙魚、悄然とした域から吐き出される悪意の模様、汚れた観念を手紙に書いて、それを無理やり送りつける季節の弛み、分譲の意思に住まう核家族の憂鬱。還元されるために、行列している愛の下腹部、モラルも潰えた辺りから、世界とは、生まれたのであり、理解を超越した先では、最たる意味を見繕う君が吐瀉したものが、島などに変わるまでの年月。