昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

健気な子

アスファルトに染み入る血。滑稽な様子で、死にものぐるいに逃げ惑う過去の窓をけやぶり、飛び出す美しさが甘美になびいて、ニヒリズムに支配されずに、芝居染みた歪な日々を軽く飛び越える私の足の筋肉。逍遥する先で腫れ上がる雲につながる虹。憎しみの十字路では渋滞が続き、受胎告知された朝にささやかな希望が飛ぶ豊かな香り。揺動される君たちの顔は、誰かの顔になりたいばかりで、誰にもなれないから、孤独なままで、絶えず襲いかかる承認欲求に支配され、感情を持たずに、誰かがよろこぶものを、自分のもののように温めては、自らの未熟さに嘆いたころには、そこには自分すら居なくて、何を無くしたかにも気づかないで、開いた傷口をながめては、長いだけの日々は、そこで引き伸ばされ、最たる意味もつかめずに、孕む意味とは、いつくしむことを知らずに、憎しみだけを増幅させ、些細なことで騒ぎ立てては、顔もわからない奴らのセンテンスにハートマークを送りながら、自らのハートを枯渇させるだけの今を刷新するために、追いかけることも、追われることもないままに、気ままに仰ぐ日々は、いつも、いつもの様子できらめいて、厭わぬ先に、拭えぬ汚れがあったとしても、そのような悔恨に引き摺られていくほどに、汚れは増していくのであり、そこでの苦悩を永続させるよりも、強固な意志で、自らを機械的なものから解き放ち、適当に笑い続ける。虚空を貪る依存的な彼女たちの神経を駆逐するような、生産的な消費から、快楽的な連鎖により、より良い価値なんかを謳いながら、絶望的な婚姻にひたるような心情に浄化されない寒暖差のある禁断的な愛をまさぐる、動物的な本能だけの彼らが堕落しようが、御構い無しに啜る言語の核。忍ばすシンプルで、ソリッドな一体化により、同化するだけの、荒んで懶惰な永劫から解き放たれ、真実へと向かう先に経ていくものからの逸脱。