昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

加担

泡沫にひろがる灰色の空、超絶的なエチュードや、偶像の配偶者や、偶然でしか愛を知らず、しびれる思いに連動する愛もころがって、その場に寝転んで、願いもとどかなくて、倒壊していく面影を彫り込んで、ただ過去に繋がれているだけの、慢性的な痛みに攪拌される気配や、ケバい夕焼けや、有用な史実によって、事実に磔にされ、陰湿な所以に加工され、改善されない痛みや、引責される時折に歪む悠遠に引き込まれ、時間におおわれ、黄金の夢につつまれ、つたない思い出に錯綜していく先々で、対立を続け、倦怠感をかかえ、加算される動機は、今に躓く。傲岸な彼らや、メドゥーサの彼女たち、ドヤ街の明かり、あらがう彼らの憂鬱、革命の孤独、ゴーリキーが伝えたい銀色の髪、還元される言葉を屠る街は、誰かのしあわせは許せないらしく、誰かのあやまちを裁くことでしか、憂さ晴らしができないらしく、誰かをうとましく感じるらしく、なになにらしくあるべきではないらしく、誰かと一緒でなければ、村八分にされるような、退屈な囲いから放たれ、はびこる善意も悪意も、所詮は人間社会の中での記号であり、法を保つためにねつ造されたものであり、絶え間ない憎悪の子である私たちは、誰かを苦しめたいためだけに、駄作の自分を熱処理するために、絶えず犠牲を生み出すのかと、省かれないために、誰かをおとしいれ、おとしめるのか?しあわせであるために、しあわせを求めるのに、誰もがしあわせを語るばかりで、実際はしあわせがなにかを知らないのは何故なのか?疑問も持たずに、ただ現れるものを信仰しては、真理などを謳いながら、奪い合うしあわせとは、はたしてしあわせなのか?ただひたすらに求めるものとは、はたして正しいことなのか?と。