昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

人々

ずんぐりむっくりとした太陽、池に浮かんでいる大きな葉が、何かグミみたいだ、と騒ぐ子供たちの隣で濾過される精神、あいまいな髪色を振り回して歩き回る主婦たち、攻撃的な視線を生み出す自分自身という不安の種のようなものを理解しない限りは、今に翳りを生み、あつらえられた秘密に踏み潰されて、憎しみばかりを増やしていく。貸与している過去や、頭を下げてばかりの今、実体すら不潔で、老いることから乖離し、理解することに於ける傀儡として生きるよりは、今を噛み締め、矛盾なんてなんのその、損得勘定なんて一っ飛びで、悲観しても尚、加速していく意識的な位置の洪水から、命からがら逃げ出して、惰性に長引かせた今に連帯感すらなくなり、安易で安直な答えに対価などを求めずに、とめどなく溢れる愛に似た何かしらと、森羅万象を書き換えて、束縛されずに、石碑かなんかに思い出を書き写して、思い残りがないように、そこで答えが開花し、頭に変哲なものを咲き誇らせ、矛先や保険や権利なんかがせめぎ合い、責め立てられている住まいたる身体から抜け出し、今に寝返りを打ち、紙幣や価値や貨幣価値などを着込み、感覚が賃金を生む前に、そそくさと逃げ去り、もう誰にも捕まらないように、捕まえられる前に敏感で純粋な猫のように、良心の羽根なんかをもつれさせ、あたかも善良な者を演じるような隙間から可視化するものなどは、所詮は自覚することにより、無自覚的に受け取るものが積み重なり、加算される原因に牽引され、理解に至る前に与えられたイメージでしか、その人やものを見られなくなってしまうようなものを、その場で見せつけ、すべてが見えにくくなってしまう前に、この場には何も残さず、反省すらせずに、反映させ、どう栄華を永続させられるかを還元し続ける。立ち回りは無限大であり、限られた繰り返しの中にも、果たすべきものすらなくなり、すべては回線を混濁させ、すべては通りやすさを求める辺りから混線し、すべては、通られなくなることを体感しながらも、同じ話を同じように巡らせ、今の認識すらニセモノである、と。