昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

シチューの汗

すべてをカタルシスに至らせるバーコードの大合唱、その合唱における力の反響により、ひずむロッカールーム、乱用されたチシャ猫から借りた草木、歯磨き粉の匂いがするタオル、結末に擦り寄る形を映し出すテレビと自己となるコアとの往復、生き死にを玩具に変える総理が摂理を騙り、世帯主をベルトコンベヤーで毎日生産地に送り届ける賃金に遅れが発生しているから、と大地震のように喋り続けているスマホの影でひとやすみする夏の小さな商店、アイスクリームのとけたふちの底が、個々との境目を作るみたいだね、と科学者である彼女のひらめきからは、宇宙より超巨大な力が蠢いていて、初期衝動だけで、暮らしてきたクラスカルなパンクスたちからすれば、アナーキズムなんてものは、中産階級のお遊びみたいなもので、誰にでも何にでも中指立ててれば成立する的な脳内お花畑な状態なので、受胎告知に気付かずに、次々と無碍に無為に、放り出される子どもたちの喜び弾ける鳴き声、乱反射する光りの救出、出会いと別れを紡ぐ信号機、その紡ぐ風をリリカルに摘むのが、私たちの役目であり、宿命なのかと、緩和しない痛みを頼りに歩く老犬の後ろ姿の強靭さ。時代性なんかにくくりつけにされ、誓いなんかを求められ、一縷の望みなんかに賭けられてしまった、まったくの午後、ヒステリックな台所のドタバタ音、飛躍する意識下に顕になる牧歌的な高揚感、神秘的なベクトルを食べるコンドル、時間を弄る青い手、尿酸値が爆上がりしたトランスが流れる最中を泳ぐ電気クラゲ、空間的な自由から割合を引き継いで、生活を継続するしたにもかかわらず、よくわからない理由で引き裂かれたりする私らは、なんですのん、と涙をながす途端に溢れる自己顕示欲が手にした止まらない自己愛、汚れない青春とカオス、時代性の悪魔たちが羽化しては、官能的なメタモルフォーゼ、散文を粉々にして、それをまぶしたおにぎりを頬張っては、勝ち誇って、目的も期待感もなくクタばって、迫害されている真実が、高圧的な子供たちの手により、マスコミに送られて、新たな答えにすり替えられ、刷り込まれ続け、手懐けられるだけの私たちの結膜炎の炎症の中を泳ぐプラトニックな女の子の膝枕の中での宇宙。