昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

この世界の終わり

戦慄の頂上によじ登り、隣接された言葉に反いて、季節を乗り越える。照合しない思い出が反響する脳内、偶像と辛辣な君の巨像との対話、アイロニーを綴る廊下、悲劇的な意味を爆砕する戦闘機が飛び交う疾しい午後、終末論を謳うロジカルな鳥、陸地では業火により、夜が来なくなり、憎しみだけが絶え間なく敷衍し、入り組んだ意味を覗く君の凡庸な誤りのきめ細やかな肌、乱立するカタストロフを尻目に、倫理観が這いずる赤い海を越えて、罪を引用する欺瞞から逃れ、不満ばかりを語る君を高揚させるための、詩的な昇華、収斂される行き先が狭まり、センチメンタルなトンネルを抜け、被弾した身体から流れる青い血を見つめ、復元される日々の中で遮られる日々が乾かないように、幽遠に潜む空白を埋めるためのセオリーを打ち砕き、均等なものなど、ここには、ほとんどなくて、あるのは、あると認識されることにより、そこにあるであろうとするような、何かあいまいなものに支配されることで、そこでの認識は、確かさを枷にして、独善的な支配に至るまでに滅ぶだけである、と諦観している君がうそぶく真実を武器化し、カスタムされた宗教的な毒素を抜いて、輪唱されるものなどは、所詮は、君たちを無惨に切り捨て、葬り去られ、単純に忘れられてしまうことなんかに、恐れをいだく必要もないから、のらりくらりと旅を続け、根無草のままで、さまよい、あたふたしないで、明日に蓋をして、足並み揃えずに、適当に歩いたり走ったり、何も足らないままに、筆舌に尽くしがたい日々のニュースを食べてしまい、その悲しみや怒りを季語に変えたり、衣服に変えたりしながら、今に昇華し続ける。