昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

現れる者

ピカピカの魔法や、適当な合言葉が降り注ぐ、昼下がりの公園、数万年を孤独に生きた猫との会話を終え、昼から酔っぱらう鳩たちを尻目に、慟哭する世界を救うお話を聞く託児所の子供たち、あらがうほどに、沁み入る痛みや、配役の通りに動く人々が備蓄しているノスタルジア、あてがわれた罪と、アカデミズムに支配された猿、さびれた記憶と、銀河から来た私、有用な史実をドラム缶に入れて煮込んで、ドラマチックな夢の空腹を癒すためだけに、建前のものを排除し、本音でぶつかり合う骸骨たち、遅延する命や、排斥される罪、対価を飛び越えた愛が金を超えるころ、超過した痛みが襲い、身動きも取られなくなった途端、はびこる悪意に詰め寄られ、致命傷を追い、逃げ惑う先には、落とし穴ばかりだし、打算的な連中が示唆する普通やモラルなどには、強度がないから、すぐ翻すし、平伏すし、手のひら返して、裏切る奴らばかりだし、惰性で引き延ばされた生命も宙吊りのままだし、ふわふわの語感につつまれ、余罪を無視して、羽虫と踊り明かし、ビッグクランチを彷徨うドラゴンに乗り、寝返りを打っている神の背中に突き刺す最終兵器、ボクらの夢が錯乱して、たくさんの友達が死んだのだ、と、カタルシスに至るべく吐き出された悲しみが絶え間なく波及し、我々の世界を犠牲にしてまで、生きたいと願う奴らの策略には乗らず、ただ、確かな感情だけを頼りに動き回り、行く末をあたたかく見守るフリをして、憎しみの目をもって、篩にかけられる人々の幼稚で散漫な恋路の段落をよじ登る普遍的な文字、構造的な敵意を加速させ、最愛の人を奪われた君たちの悲しみを加工して出来たソーセージ、人工的な楽園には、善悪なんてものは存在せず、自分が傷つけられないように、静かなフリをして、影では悪態をつき、正しいもののように騙られてきたものを、崇めることにより増していく快楽の奴隷になり、批判的な人間により、正義は偽装され、犠牲のために、祭壇に運ばれるうら若き少女、紊乱な化粧をほどこされ、都会を壊すための呪詛が鳴り止まぬ閉塞的な大地で、真実なんてものを、見つけることのが、難しいのである、と、端末に映る不健康そうな自らの自画像を描いて一日が、律儀に終わるから、と、嘆いている暇もないのである。