堅牢な憎しみのガスが散布され、痺れた海馬が拾い集める面影に帰巣する真実、怠惰な結末が促す悪意、機械で出来たなの街路樹を越え、意識的な過ちの四季や、ため息ばかりのルールを打ち破るブルースシンガー、均等な幸福を歌うジュラ紀の恐竜たち、輪廻転生の先では、永遠も枝分かれして、その場で与える影響が、延々と供給され、世界的な狂気を癒すのだ、と、アンドロイドの彼女が打ちつける散漫な未来や、独善的な彼氏が、侵食してくるアニミズムに反し、凡庸な生を批判するころ、言葉も閉塞感を抱え、そこかしこで犠牲を生むだけの意味の曖昧さや、緩慢さに有する価値的な誤りに捕捉される憎しみ、夏のやつれた枝、跳ねられた鹿の死骸、プロトニウムで動くプロトタイプの君、空気感染していく悪意が膨張して、やがて、世界全体を暗鬱なもので覆い尽くして、恬淡寡欲なままに、ひたすらに、風に脱がされていくままの、ままならぬ今が、私のよろこびであり、絶え間ない幸福であるし、そこかしこですれ違い、拙い今を拘束しては、何か正義のようなものを振り翳しては、誰かの邪魔ばかりするし、人のことばっかり気にしては、誰かを引き摺り下ろそうとばかり必死で、上に登ることを知らないから、普通なんかをかかげて、革命しようとする人を虐めてばかりいるし、革命とは、革命の外に出なければ、自らの内で腐るだけだし、成功したとて、瞬時に蹴落とされ、見えない闇に吸い込まれてしまうことばかりである。