昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

夏の模倣

ばいばい夕焼けまた明日、と、喉笛鳴らす君、平伏す気は、さらさらないから、度重なるエゴをお許しください、と、クレーター、ニヒリズムの庭にぶちまけられた汚物やサファイアや、イエローダイヤ、抉り取られた腹を見る鳥や、ささやかな幸せすら潰えた後、寂寞に馳せる思いが記憶を啄み、がんじがらめになった帰路や、無くした動機、放棄したい面影や、切ない背中、ないがしろにした翅や、通り抜ける風、仮想現実の中での能動的な青春、ネズミや蝙蝠の群れが撒き散らすウイルスよりも、人間のが、健気で五月蝿いだけだし、何も考えてないから、駆逐された腐り切った過去、告発を続ける代謝の悪い犬、相似する理論を合致させるために、強制される答えの最中、さびれた真理を追い求める僧侶たちの徘徊する音、つたない論理が、いつしか世界に覆い被さり、今に支配を加速させ、意思に枷を嵌め、うごめく退廃的な君の基礎や、不吉な意味や、不潔な意思、耽溺を繰り返すワインの中で躍る羽虫、厭世観を加速させ、疎ましい現状に拘束されている結末、約束を突き破るナナフシに乗った少年の冒険活劇を見ながら、乱立する規制や、征服欲や、複製された真理、たちまちに現れる高揚感だけが、この事実を突き破り、追憶に反し、恒常的な思いに耽る管理社会の中での幼稚な裁き、紊乱な症状により、消失していく面影、貪婪な君たちの承認欲求に有する価値のほとんどは、その場で補填するために、他者を利用し、自分のためだけに、ぞんざいに扱うことごとくにより、自らが歪んでいく。