昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

神聖

肌もこころも、ぜんぶ真っ白になって、暗く嬲る重低音、たたずむ所以にうろつく人々、血とビート、地面に擦れる車の鼓動、歩く速度は光よりも速く、宇宙でくたびれた運び屋、裏切りの加速と、充填される微笑み、未熟な彼らの奴隷として運ばれてくる権利などが疚しくからまる無垢な日々、伝わる感動は羽ばたく余韻をたずさえ、ニヒリズムにさえぎられながら、憎むべき敵を定期的に報道する価値の犬、アルファベットの夜道を行進する夏の虫、無碍な希望を持って、砕けていく青春、たちまちに敷衍する懐かしい君、あるいは現時点を持たぬ、撃ち落とされたハエ、マントラと遊び場、晴れた空は憎しみにせせらぎ、青い孤独は、侵食する闇の気配に飲まれ、ねたましい夢の麻疹に苦しみ、空白で回される理由の軋轢に酔いしれ、混沌と修羅、ピンクの葉がゆれる心理的なモーション、乱立する話、惜別の波形、形容するもののどれもが、形を保てずに価値の中で腐敗する。絞首台と王冠、綻ぶ風景、泣き叫ぶ街角、堕落した影と、たちまちに現れる哀れみを昇華させ、自らの強靭さと啜る故に、果てない私欲をむさぼり続ける。