昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

貧相な正義をかかげていい気になるな

やがてくる朝は淫ら、だ。君の嫌いなスカートの色とノスタルジー、普遍的な情事の清潔さにはウンザリしたのさ、と諭す原理は、誰かを手なずけるためだけに嘯かれた言葉が、いたずらに讃称された日々がひび割れて、時代をあやめる先々には、途端に苦しみを解消するための供犠なんかを必要だ、と促しては、誰かを犠牲にすることでしか保たれない幸せなどは、依然として不潔きわまりない。思いもすぐさま老いぼれ、すぐさま朽ち果てるだけの隙間、艶やかな瞬間がガンマ線バーストにより駆逐され、チクチク痛む時間から抜け落ちてゆく思いも行方知れずのままで、行き過ぎだ他愛もない瞬間は、主体性を捨て去り、すぐさま屈託無く笑うために、この思いは横暴にさまよいながら、因果を携えて、たちまちに頼りなく結ばれて、君は少ない余地の間をさまよい、くまなく現れてゆく動機がくたびれても、先へと進む精神は、正義など知らず、次々と極まる瞬間にためらわずに愛することを続ける。終わらない夏は、終わるための夏であることを認識している。ただ終わるためだけに夏は加速して、支配されるための季節から遠ざかる意識は借り物のままである。夏の気圧や記憶が、私を死滅させた、ある日、途端に凄む雲が何か機械的なものに感じられ、ああ、この世界も終わりを迎えるのか、と加担する今から解き放たれ、なじむことなく、事務的に終える日々から得るものなどは、ほとんど意味がないものばかりである。作られた物の終わりや、悲劇的にしまわれたポケットの中の夢や、行方知れずの感情が逃げ惑う終末論者の夜や、遊蕩にひれ伏す君たちの空虚な軋轢やら、帰巣する心理が生み出す絶え間ない愛の不純物や、リリカルな羅列を組み合わせ、信仰を生み出すような堕落した観念を迎撃するために、仮面をかぶり、あたかも正しいものを演じるための退屈な補完などにより、憎しみを加速させる数多の夢を引き裂いて、ヘルダーリンのように天空へと死の音を行進させ、喜劇に世界を変えるようなニセモノの笑顔を複製させては、怠惰な身体を引きずるために、生き長らえるような罪から放たれ、はびこる悪意をギミックに変え、老いるとは単に罪なのであり、その罪を感じられぬような輩が示す対比や大義などが迫り、今をごまかし、生きるとは暇つぶしなどと、誰かを裁く。