昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

芸術的な完成

重要なものすら死滅したあたりから、整合性もなく、硬直する人間たち、すり寄る意味が未明に破裂して、偶然から生まれたジレンマが、時代の狭間でグルグルと回転し、やわらかくなるまで、何度も生まれ変わり、謳われる事実が実体から放たれ、あらゆる魔を埋めるための運命などに反し、関する災いも、端的なアイロニーも、従順な獣として、俗物や毒物との差異は殆どなく、程なくして生まれることが連綿と紡がれる風情や風景や、封緘された結末や、慢性的な苦しみから解放され、定めもなく、些細なことで絶命するのが、私たちである、とニヒリストたちは語りかけるし、かけがえないものなどは、補填されればされるほどに、最愛のものがなんであるかをリセットさせ、そそくさと逃げ去る。陽の光よ、言葉も慄く深い涙、意識の底で卑下する自己との対立を続け、つたない動機が偶然を磔にして、ニセモノの敵を作り出し、意思を駆逐するまで、何も見ずに批判する連中を連日連夜、煽り倒して、悲劇のヒロインやヒロイズムをくすぐり、救世主なんかをねつ造し、考えること自体を喪失させる。神の声も君の声も、誰にも響かないし、誰もが虚無と悲劇につつまれ、和やかであった春すら破壊するような刺激物を口にふくんで、もうろうとする意識の彼方、独占されるだけの私たちの権利は、所詮は馬鹿な大人たちに奪われてしまう、と嘆いている少年少女、なぜ私から宇宙が始まらないのか?と間に合わない問いの彼方では、何が始まるわけでもなく、少し波打つ脳波をながめながら、分断された意識と体の間に、宇宙自体を隠し、存在の煩わしさを攪拌する。言葉に甘さもなくなり、ふやけた過去に固執し、私怨にもだえる人々のくすんだ顔、願い事も届かないからこそ涅槃のだ、と語る坊主の頭からは、凡庸な価値が漁る過程から、気配とは境目も持たず、モラルもなく近付いては、意思を切り裂き、途端にあふれる血が痛み分けだ、と君、所詮は期限切れの命であろうが、抵抗する先に闇はなく、際限ない光があふれ、現れるモヤのようなものを一気に祓う。