昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

滑落

どこにも帰らんと、防波堤の上を歩く。世界を終わらせるための予言なんかが叫ばれる夜、健気な星と鹿と肩甲骨、たゆむ現実の輪、無害の上に、圧壊する虫たちの鳴き声、あらゆる悲劇の大合唱や、悠揚な史実にからまる苦悩なんかがうつろな下校のチャイム、無産の日々に結合されるすごい純度の恋、多様性がある彼らをむしばむ情報が愉快やし、空疎なんをむさぼる枢要な事実なんかが、こころにクレーター作りよるし、いそがしくてけったいな日々に猶予なんかあれへんから、あらがうほどに、このいのちは刹那にまじわり、チクチクしよるし、証拠もあらへんから、ありのままで進む幼少期からの、哲学的な探究心だけで、存在にへだてられんと、暴力的なものを越えて、軽薄な余韻が打ち出す配役を決めるための答えが、打ち込む抗体なんかを打たせんと、散漫な奴らが持ち出すヒロイズムなんかが、独裁的なものを絶えず生み出したんである。ワンダフルワールドを探す君の独占欲により、世界は不健康になるんやてと、うるさく騒ぐカラスは、失うものがあらへんから、騒ぐだけやし、騒ぎを煽る魚たちがバシャバシャと跳ねまわりながら、長いだけの時間でしらみつぶしに暇つぶししながら、信用なんかをうたう正義は、失うものばかりやから、物々しい時代に虐げられながらも、長い歴史に鎮座して、沈積する意味なんかをすなどりながら、誰でもないままに、季節を愛する姿が美しく見えて、何かであろうとするから、争いが増える的なニヒリズムに収まるよりも、より劇的に生きるためには、名前すら捨て、全体性に責任転嫁なんかせんと、自らが背負いこむもんに、責任すら感じんと、ただ季節を愛することに、価値もいらんから、ただ従うよりもするどく、押さえ込まれても尚、反発する意識が儀式的なものを飛び越えて、自らの意思にすら並走せずに、すぐさま追い抜き、逃げまくる。